停滞 (橋本あゆみ・著/電子書籍)
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私(主人公)は、喫茶店にいます。この先ずっと停滞した時を過ごすために作ったお店です。目的ということを意識せずに、あるものをあるがままに受け止めようと思って・・・。(47ページ)

何かになろうとして、ずっと考えていました。何かになろうとする自分。まだ何にもなっていない自分。もし何かになったら、そこにはもう何かになろうとする自分はいない。何かになるためには、その何かになろうとする自分さえ捨てなければならないという背理に気がつきませんでした。何かになろうとする自分がいるからこそ、何かになろうとする行為があり、結果として何かに行き着くはずなのに、途中でその意志を消して行為のみに終始しなければならない。目的は度外視して手段を行う。つまり、努力や忍耐という架け橋が当然必要であることを、自覚していませんでした。私はこのままでいい。何かになろうとすることを止めました。今を徹底させることに定着します。だから、喫茶店を始めました。